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13 破産と税務手続

(2) 個人の税務手続

(イ) 個人が破産した場合の税務手続
個人が破産をして資力を喪失し、債務を弁済することが著しく困難である場合における国税通則法2条1項10号に規定する強制換価手続(強制執行、担保権の実行としての競売、企業担保権の実行手続、破産手続、滞納処分など)による資産の譲渡による所得および強制換価手続の執行が避けられないと認められる場合の資産の譲渡による所得で、その譲渡にかかる対価が当該債務の弁済にあてられた所得は、非課税とされています。
ただし、たな卸資産およびこれに準ずる資産(不動産所得、山林所得または雑所得を生ずべき業務にかかるたな卸資産に準ずる資産および少額の減価償却資産)の譲渡その他営利を目的として継続的に行われる資産の譲渡による所得は課税の対象とされます。
(ロ) 資産の譲渡先が破産したため、資産の譲渡代金が回収不能となった場合の個人債権者の税務手続
資産の譲渡先が破産したため、その年分の各種所得の金額の計算の基礎となる収入金額または総収入金額の全部または一部を回収することができなくなった場合の回収不能に対応する部分の金額は、所得金額の計算上なかったものとみなします(所得税法64条1項)。
(ハ) 保証の対象となる債務者(債務者本人)が破産したため、その債務を保証した個人が保証債務を履行するために資産を譲渡した場合の税務手続
債務者本人が破産したため、債務者に対して債務を保証した個人(保証人)が、保証債務を履行するための資産(たな卸資産等に該当する資産を除く)の譲渡(譲渡所得の対象となる借地権等の設定を含む)を行った場合において、その履行に伴う求償権の全部または一部を債務者本人に対して行使することができないこととなったときは、その行使することができなくなった部分の金額(不動産所得、事業所得または山林所得の金額の計算上、必要経費とされる金額を除く)を債務保証した個人のその資産の譲渡による収入金額のうち、「回収することができないこととなった部分の金額」とみなして、譲渡所得の金額の計算上必要な税務上の手続きを行うことで、譲渡がなかったものとみなすことができます。