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10 自己破産の申立方法

(4) 申立をする裁判所

(イ) 原則
(a) 債務者が会社や商人のような営業者であるときは、その主たる営業所(外国に主たる営業所があるときは、日本における主たる営業所)の所在地にある地方裁判所に申立をすることになります(破産法5条1項)。
主たる営業所とは、登記簿上の本店とするのが原則ですが、登記簿上の本店と現実の営業上の本店とが一致しない場合には、現実の営業上の本店をいうものとされています。
(b) 債務者が営業者でないとき、または、営業者であっても営業所を有しない場合、自然人(個人)であれば、住所地、居所地、これらがないときまたは不明なときは最後の住所地、法人などであれば主たる業務担当者の住所地にある地方裁判所に申立をすることになります(破産法5条1項、民事訴訟法4条2項・4項)。
(ロ) 例外
上記(イ)の原則によっては、どこの地方裁判所に申し立てればよいかが決まらない場合は、例外的に、債務者の財産の所在地にある地方裁判所に申立をすることになります(破産法5条2項)。
債権については、裁判上の請求をすることができる地が財産所在地とされ、金銭債権は第三債務者の住所地や営業所などにある地方裁判所、特定物の引渡を目的とする債権および物上担保権付きの債権はその目的物の所在地にある地方裁判所です。
(ハ) 特例
以下の場合には、上記(イ)や(ロ)の場合とは別に、それぞれ所定の地方裁判所に申し立てることもできます。
(a) 親法人について、破産事件、民事再生事件または会社更生事件が係属している場合には、子株式会社についての破産申立は、親法人と同じ地方裁判所に申し立てることができます(破産法5条3項)。
子株式会社について破産事件などが係属している場合には、親法人についての破産申立は、子株式会社と同じ地方裁判所に申し立てることができます(破産法5条3項)。
(b) 子株式会社又は親法人及び子株式会社が、他の株式会社の総株主の議決権の過半数を有するときは、他の株式会社を親会社の子株式会社とみなして、上記アと同様に考えます(破産法5条4項)。
(c) 株式会社が最終事業年度について会社法444条の規定により、その株式会社及び他の法人にかかる連結計算書類を作成し、かつ、その株式会社の定時株主総会においてその内容が報告された場合についても、その一方について破産手続、民事再生手続または会社更生手続が係属している場合には、他方についての破産申立を同じ裁判所にすることができます(破産法5条5項)。
(d) 法人とその代表者についても、その一方に破産事件などが係属している場合には、他方についての破産申立を同じ裁判所にすることができます(破産法5条6項)。
(e) 相互に連帯債務者の関係にある個人、相互に主たる債務者と保証人の関係にある個人または夫婦のうち、いずれか1人について破産事件が係属している場合には、それぞれ他の者の破産申立を同じ裁判所にすることができます(破産法5条7項)。
(f) 破産債権者の数が500人以上の場合には、管轄裁判所の所在地を管轄する高等裁判所の所在地を管轄する地方裁判所にも、破産申立をすることができます(破産法5条8項)。例えば、原則的土地管轄が和歌山の場合であっても、破産債権者の数が500人以上であれば、和歌山を管轄する高等裁判所が大阪高裁であるため、大阪地方裁判所にも申立をすることができるということです。
(g) 破産債権者の数が1000人以上の場合には、東京地方裁判所又は大阪地方裁判所にも破産申立をすることができます(破産法5条9項)。

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