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(15)相続財産の破産

(イ)相続財産の破産とは

  • 相続財産の破産とはどういう制度ですか

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  • 相続財産の破産とは
    相続財産の破産とは、被相続人に破産原因がある場合に、相続財産を相続人自身の固有財産から分離して破産財団とし、相続債権者と受遺者のみに配当を行う破産手続をいいます。相続財産に限定して破産手続を開始するため、相続人自身の固有財産を保護するとともに、破産財団を形成する相続財産を、相続人自身の債権者から守る機能がありますが、実務上は、後述の限定承認の制度(民法922条以下)が多く利用されていることもあり、相続財産破産の制度はあまり利用されているとはいえないのが実情です。
  • 他の制度との関係
    民法上、被相続人に対する相続債権者から相続人自身の固有財産を守るための制度として限定承認が、相続人自身に対する債権者から相続財産を守るための制度として財産分離(民法941条以下)の制度があり、これらの制度と相続財産破産の制度との関係は次のとおりです。
    (1) 相続財産についての破産手続開始の決定があっても、これとは別に限定承認または財産分離を行うことは妨げられません(破産法228条)。
    (2) ただし、破産手続開始の決定の取消しもしくは破産手続廃止の決定が確定し、また破産手続終結の決定があるまでの間は、限定承認または財産分離の手続は中止します。