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(14)免責手続

(イ)免責手続とは

  • 免責手続とはどのようなものですか。破産手続と免責手続との関係を教えてください

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  • 免責とは
    個人である債務者(破産手続開始後は破産者)は、免責を得ると、破産手続における配当を除き、非免責債権以外の全ての破産債権について責任を免れます(破産法253条1項)。したがって、免責されると、破産債権者が破産手続終了後、破産者に請求しても、免責の抗弁により請求は棄却されます。
  • 申立ての方式
    (1) 個人である債務者(破産手続開始後は破産者)は、破産申立がなされた日から破産手続開始決定が確定した日後1か月を経過する日までの間に、破産裁判所に対し、免責許可の申立をすることができます(同法248条1項)。
    (2) 債務者が破産申立をした場合には、債務者が免責を求めない意思を表示しない限り、破産申立と同時に免責許可の申立をしたものとみなされます(同条4項)。
    (3) 債権者が破産申立をした場合に、債務者がその責めに帰すことのできない事由のために、(1)の所定の期間内に免責許可の申立をできなかったときは、その事由消滅後1か月内に限り、免責許可の申立をすることができます(同条2項)。
  • 債権者一覧表の提出
    (1) 免責許可の申立てをするには、債権者の氏名、住所、債権の内容等最高裁判所規則で定める事項を記載した債権者名簿を提出しなければなりません(同条3項)。
    (2) ただし、債務者が破産申立時に、債権者一覧表を提出すれば、あらためて債権者名簿を提出することは必要ありません(同条5項)。
  • 一部免責の申立ての可否
    破産者が破産債権者全体についてその債権額の一部についてのみ免責許可の申立てをしたり(割合的一部免責)、あるいは、特定の破産債権者を除外して免責を求めたりすること(特定債権の免責除外)が可能か、という議論があります。
    これについては、破産債権者から破産者に一部免責の申立てをするように圧力がかかるおそれがあること、破産債権者間に不公平が生じるおそれがあること、実務上の運用が煩雑になること等の理由から、否定説が強く、実務上も一般的に認められていません。
  • 強制執行の禁止等
    (1) 免責許可の申立てがあり、かつ、破産手続廃止の決定の確定または破産手続終結の決定があったときは、免責許可申立の裁判が確定するまでの間は、破産者の財産に対する破産債権に基づく強制執行、仮差押えもしくは仮処分もしくは破産債権を被担保債権とする一般の先取特権の実行もしくは留置権(商事留置権は除く)による競売等はすることができませんし、すでに破産債権に基づいて行われている強制執行等の手続は中止されます(同法249条1項)。
    (2) また、免責許可の決定が確定したときは、中止していた破産債権に基づく強制執行等の手続は失効します(同条2項)。