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(12)配当

(ハ)別除権者と配当

  • 破産手続において別除権者も配当に参加することはできますか

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  • 別除権者の破産手続との関係
    破産手続開始時に破産財団に属する財産につき担保権を有する別除権者(破産法2条9項、10項)は、破産手続によらないで権利を行使できる(同法65条)ことから、別除権の行使により完全な満足を受けうるかぎり、破産手続に参加する必要はありません。そこで、別除権者が破産債権者として破産手続に参加してその権利を行使できるのは、原則として、その別除権の行使によって弁済を受けることができない債権の額(不足額)についてのみとされています(同法108条1項)。
  • 別除権者が配当参加する方法
    (1) 別除権者が不足額について破産手続における配当を受けるためには、最後配当の除斥期間内に、破産管財人に対し、a被担保債権の全部もしくは一部が破産開始後に、担保権を放棄したり、担保権者と破産管財人との間で被担保債権についての債権額を変更する合意をすることによって、担保されなくなったこと、または、b担保権の行使によって弁済を受けることができない債権額(不足額)を証明しなければなりません(同法198条3項)。
    (2) なお、この不足額の証明は、実務上、競売手続における配当表によることが要求されています。このため、競売手続で配当表が作成されるよりも先に、破産手続で最後配当の除斥期間が経過してしまうと、別除権者は不足額について配当を受けられなくなってしまいます。別除権者がこれを避けるためには、担保権を放棄することになります。
    (3) 別除権者が有する破産債権の額が根抵当権の極度額を上回るときは、その極度額を超える額を不足額と同視して、配当に参加することができます(同法196条3項、198条4項)。