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(12)配当

(ロ)最後配当

  • 破産手続における最後配当の手続の流れを教えてください

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  • 最後配当の時期
    (1) 破産管財人は、一般調査期間の経過後または一般調査期日の終了後であって、破産財団の換価を終了した後に、配当可能な金銭が破産財団にあるときは、最後配当を行うこととなります(破産法195条1項)。
    (2) なお、裁判所は、破産管財人の意見を聴いて、あらかじめ最後配当の時期を定めることができます(同条3項)。破産管財
    人はこの時期までに、調査および換価業務を終了するよう努めることとなります。
  • 配当の許可と配当表の作成
    (1) 破産管財人は、最後配当を行うには、裁判所書記官の許可を得なければなりません(同条2項)。
    (2) そして、破産管財人は、裁判所書記官の許可がなされると、遅滞なく、最後配当の手続に参加できる破産債権者の氏名および住所、その債権の額ならびに最後配当をすることができる金額を記載した配当表を作成して、裁判所に提出しなければなりません(同法196条1項)。なお、このように、破産管財人による配当表の作成とその裁判所への提出は、条文上は、裁判所書記官の許可があった後に行うものとされていますが、東京地裁では、事前に裁判所と破産管財人が打ち合わせを行って管財人報酬を決定してから、破産管財人が最後配当の許可申請と配当表を同時に裁判所に提出する取り扱いとなっています。
  • 配当の公告等
    (1) 破産管財人は、配当表を裁判所に提出した後、遅滞なく、最後配当の手続に参加できる債権の総額と最後配当が可能な金額を公告するか、または、届出した破産債権者に通知しなければなりません(同法197条1項)。
    (2) 争いがある破産債権を有する破産債権者が最後配当の手続に参加するためには、右の公告が発効した日、または、右の通知が到達するのに通常必要な期間が経過したことを破産管財人が裁判所に届け出た日から、2週間以内に、査定の手続または訴訟手続が係属していることを証明しなければなりません(除斥期間。同法198条1項)。
  • 配当額の定め・通知
    破産管財人は、届出をした破産債権者から配当表の記載について異議申立(同法200条)がなされることなく、上記3(2)の除斥期間が経過してから1週間が経過した後、遅滞なく、最後配当の手続に参加できる破産債権者に対する配当額を定め、各破産債権者に通知します(同法201条7項)。実務上、通知に際しては、振込送金依頼書を同封します。
  • 少額配当の特則
    破産債権者が、債権届出において、中間配当を含む配当の総額が1000円に満たなくても配当金を受領する旨の明示の意思表示(同法111条1項4号、113条2項)をしていなかった場合には、その破産債権者への配当総額が1000円未満であるときは、その破産債権者への配当はなされません(同法201条5項)。
  • 配当額の供託
    異議等がある破産債権で債権査定手続や訴訟手続が確定していないもの、租税等の請求権で不服申立ての手続が終了していないもの、破産債権者が受け取らない配当金については、破産管財人は、破産債権者のために供託しなければなりません(同法202条)。
  • 配当した金額の破産債権者表への記載
    破産管財人は、配当をしたときは、その配当をした金額を破産債権者表に記載しなければなりません(同法193条3項)。
  • 最後配当後の手続
    最後配当が終了した後、破産管財人の任務終了による計算報告のための債権者集会(同法88条)が終結したとき、または、破産管財人が書面による計算報告の場合に所定の異議期間が経過したとき(同法89条)は、裁判所が破産手続終結決定をして破産手続は終了します(同法220条)。
  • 追加配当
    (1) 最後配当の通知を発送した後、新たに破産財団を構成する財産が明らかになったときや、係属中の否認訴訟に破産管財人が勝訴したとき等、新たに配当に充てることができる相当の財産があることが確認されたときは、破産手続終結の決定があった後であっても、破産管財人は追加配当をしなければなりません(同法215条1項)。
    (2) 追加配当は、最後配当、簡易配当または同意配当について作成した配当表に基づいて行われます(同法215条3項)。
    (3) 新たに破産財団を構成する財産が明らかになったとき等でもその額が、管財業務の事務費用や破産管財人の追加報酬に充てられて余剰が生じないときは、追加配当は行われないことになります。