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(11)否認権

(ホ)否認権の行使の制限

  • 破産手続において否認権の行使が制限される場合はありますか

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  • 支払の停止を要件とする否認の制限
    (1) 破産申立の日から1年以上前にした行為(破産法160条3項に規定する行為を除く。)は、支払の停止があった後にされたものであること、又は、支払の停止の事実を知っていたことを理由として否認することができません(同法166条)。
    (2) これは、破産者が支払停止状態に陥り、取引の相手方がこの事実を知っていたとしても、支払の停止から破産申立までの間が1年以上もある場合には、その間の取引の効果をすべて否定すると多くの関係者に多大な混乱をもたらすことになるし、また、支払停止と破産申立との関係も希薄であるといえることから設けられた制限です。
  • 転得者に対する否認の場合
    転得者に対して否認権を行使する場合(同法170条)であっても、否認権行使の対象はあくまで破産者とその直接の相手方間の行為ですので、「1年以上前にした行為」であるかどうかは、破産者がその直接の相手方との間で行為をした日を基準に判断することになります。