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(11)否認権

(ニ)相当の対価を得てした財産の処分行為の否認

  • 破産手続における相当の対価を得てした財産の処分行為の否認とはどのようなものですか

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  • 相当の対価を得てした財産の処分行為の否認
    破産者が、財産を処分する行為をした場合に、その相手方から相当の対価を取得しているときは、次の2から4の要件のいずれにも該当する場合に限り、その行為を、破産手続開始後、破産財団のために否認することができます(破産法161条1項)。
  • 客観的要件
    (1) その行為が、不動産の金銭への換価その他財産の種類の変更により、破産者において、隠匿、無償の供与、その他の破産債権者を害する処分をするおそれを現に生じさせるものであることが必要です(同項1号)。
    (2) 具体的には、不動産等を隠匿、費消等しやすい金銭に換える場合等を意味します。
  • 破産者の主観的要件
    (1) 破産者が、その行為の当時、対価として取得した金銭その他の財産を、隠匿等処分する意思(詐害意思)を有していたことが必要です(同項2号)。
    (2) これは、債務者が本旨弁済や事業資金の調達等の有用の資に使用するために、適正価格で売却等することを認め、債務者に更生の機会を与えようとの趣旨に基づくものです。
  • 相手方の主観的要件
    (1) 相手方が、その行為の当時、破産者が詐害意思を有していたことを知っていたことが必要です(同項3号)。
    (2) そして、破産者と一定の関係にある相手方、例えば、破産者が法人である場合の理事、取締役、執行役、監事、監査役、清算人等(同条2項1号)、破産者である株式会社の総株主の議決権の過半数を有する者等(同項2号)、破産者の親族または同居者(同項3号)については、上記4(1)が推定されます(同条2項)。