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(11)否認権

(イ)否認権とは

  • 破産手続における否認権とはどういう制度ですか

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  • 否認権とは
    (1) 否認権とは、破産者が、破産手続開始決定前にした破産債権者を害する行為の効力を、破産財団との関係において失わせ、破産財団から逸出した財産を、破産財団に回復するために、破産管財人に与えられた権利です。
    (2) 債務者は、財務状況が悪化してくると、往々にして、急場しのぎのために、財産を不当に安く処分したり、あるいは隠匿したり、特定の債権者に弁済をしようとしたりすることがあります。これらの行為は、その後破産手続開始決定があった場合に、本来ならば全破産債権者のための配当原資となるべきであった破産財団を減少させたり、あるいは、本来ならば平等に扱われるべき破産債権者の一部だけを利することとなり妥当ではありません。そこで、上記のような行為が、破産手続開始決定前になされたものであっても、それが事実上の倒産状態になってから行われたもの、あるいは、それに接近する時期に行われたものである場合には、その後、破産手続が開始されたときに、それらの行為の効力を失わせて、破産財団を回復するために認められたのが、否認権です。
  • 否認権の分類
    否認権は、
    (1) 破産債権者を害する行為の否認(破産法160条)、
    (2) 相当の対価を得てした財産の処分行為の否認(同法161条)、
    (3) 特定の債権者に対する担保の供与等の否認(同法162条)
    の3類型に分類されています。