携帯電話の方はこちらからお入り下さい。

(10)相殺権

(ニ)破産管財人による相殺

  • 破産管財人による相殺はどのような場合に認められていますか

  •  
  • 破産管財人による相殺
    破産管財人は、破産財団に属する債権をもって破産債権を相殺することが、破産債権者一般の利益に適合するときは、裁判所の許可を得て、相殺をすることができます(破産法102条)。
  • 「破産債権者一般の利益に適合するとき」とは
    次のような場合が「破産債権者一般の利益に適合するとき」にあたるものと考えられます。
    (1) 破産債権者が取得した具体的な配当金請求権と相殺する場合です。このような場合に破産手続にもとづいて弁済した場合と同様の結果となり、相殺を認めても債権者平等の原則に反するところはありません。
    (2) 破産財団に属する債権の評価額が破産債権のそれを下回る場合です。例えば、破産債権者もまた破産している場合です。
    (3) 破産債権が別除権付の場合です。このような場合に相殺を認めないと、劣後債権となる遅延損害金も別除権の行使により回収されてしまうので、一般債権者に不利益な結果になります。
    (4) 破産財団に属する債権が時効消滅している場合です。このような場合に相殺を認めても、相手方に不当な利益を与えることにはなりませんし、むしろ破産財団の価値の維持にも役立ちます。