(5)破産手続における各種債権
(リ)財団債権に基づく強制執行と国税滞納処分
-
破産財団に対して財団債権に基づく強制執行はできますか。国税滞納処分についてはどうですか
-
破産手続開始後の強制執行等の禁止
(1) 破産手続開始の決定がなされると、破産財団に属する財産に対し、財団債権に基づき、もしくは、財団債権を被担保債権として、強制執行、仮差押え、仮処分、一般の先取特権の実行、企業担保権の実行または国税滞納処分は禁止されます(破産法42条1項、43条1項)。破産債権の場合に強制執行等が禁止されるのはもちろんのことです。 (2) 他方、財団債権者にとっては、財団債権は随時弁済されるべきものですので、破産管財人が理由なく財団債権を弁済しないときは裁判所の監督権(同法75条1項)の発動を促す上申を行うことが考えられます。 (3) なお、破産財団以外の財産に対し強制執行等をすることは禁止されません。 -
破産手続開始前からの強制執行等の失効
(1) 破産手続開始前から、破産財団に属する財産に対してなされている、強制執行、仮差押え、仮処分、一般の先取特権の実行または企業担保権の実行の手続は効力を失います(同法42条2項)。 (2) ただし、強制執行および一般先取特権の実行については、破産管財人が破産財団のために続行することができます。 -
破産手続開始前からの国税滞納処分の続行
破産手続開始前から、破産財団に属する財産に対してなされている国税滞納処分については、破産手続開始後も続行し、失効することはありません(同法43条2項)。