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(3)手続の機関

(ニ)破産管財人の報告

  • 破産管財人は裁判所に対してどのような報告を行いますか

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  • 報告の趣旨
    破産管財人は、裁判所の監督を受けながら、多様な関係者の利害を調整しうるよう誠実に職務を遂行すべき義務を負っています。そこで、破産管財人は、裁判所に対し、破産事件の内容や状況を知らせ、裁判所の監督を実効あるものにするとともに、破産債権者等の利害関係人に対し、必要な情報を開示・提供するため、一定の報告を行います。
  • 基本的報告
    まず、破産管財人は、破産手続開始決定後、遅滞なく、次の事項を記載した報告書を裁判所に提出しなければなりません(破産法157条1項)。
    (1) 破産手続開始に至った事情
    (2) 破産者および破産財団に関する経過および現状
    (3) 177条1項の規定による保全処分また178条1項に規定する役員責任査定決定を必要とする事情の有無
    (4) その他破産手続に関し必要な事項
  • 特別の報告
    また、破産管財人は、上記の他にも、裁判所の定めるところにより、破産財団の管理および処分の状況その他裁判所の命じる事項を裁判所に報告しなければなりません(同法157条2項)。
  • 任務終了時の報告
    (1) さらに、破産管財人は、任務が終了した場合に、遅滞なく、計算報告書を裁判所に提出しなければなりません(同法88条1項)。この計算の報告は、遂行された管財業務全般について行われます。そして、破産債権者等の利害関係人は、この計算に対して異議を述べることができます(同条4項)。したがって、破産管財人の報告内容は、利害関係人が管財業務の経過や収支を把握し、それらについて異議を述べるか否か判断できる程度に詳細なものでなければなりません。ただし、従前から裁判所への報告を重ねているような事案では、最後の計算報告も、それまでの報告と一体として経過を把握できる程度の内容になっていれば十分です。
    (2) この報告書を提出する場合、破産管財人は、任務終了による計算の報告を目的として債権者集会の招集を裁判所に申し立てなければなりません(同条3項)。また、報告書提出日と債権者集会期日との間には3日以上の期間をおくこととされています(同条5項)。これは、事前に利害関係人の閲覧に供し、異議を述べるか否かの判断の機会を与えるためのものです。
    (3) なお、破産管財人は、この債権者集会招集の申立てに代えて、書面による計算の報告を裁判所に申し立てることができます(同法89条1項)。この申立てがされた場合、裁判所は、1か月以上の異議期間を定めます。そして、裁判所は、破産債権者等が破産管財人の計算に異議がある場合には期間内に異議を述べるよう公告します(同条2項)。この期間内に異議が述べられなければ、破産管財人の計算は承認されたものとみなされます(同条4項)。