(2)手続開始前の保全措置
(へ)保全管理人の権限と職務
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破産手続での保全管理人にはどのような権限と職務がありますか
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保全管理人の権限
(1) 保全管理命令が発せられたときは、債務者の財産(日本国内にあるかどうかを問いません)を管理および処分する権利は、保全管理人に専属します。 (2) ただし、保全管理人が債務者の常務に属さない行為をする場合には、裁判所の許可を得なければなりません。 (3) 許可を得ないでした行為は無効となりますが、許可がないことを知らなかった第三者には無効を主張することができません。 (4) 許可を要する事項ならびに許可および許可に基づく行為の手続については、破産管財人の場合の規定が準用されます(破産法93条・78条2項ないし6項)。《参照URL》 (5) その他、次のような権利を有します。 (イ) 破産財団に関する訴えについては、保全管理人が原告または被告となること(同法96条1項・80条)。 (ロ) 破産申立人にあてた郵便物等を受け取ったときは、これを開いて見ることができること(同法96条1項・82条)。 (ハ) 破産申立人等に対し必要な説明を求め、または、破産財団に関する帳簿、書類その他の物件を検査すること(同法96条1項・83条1項)。 (ニ) 職務を行うため必要があるときは、破産申立人の子会社等に対して、その業務および財産の状況につき説明を求め、または、その帳簿、書類その他の物件を検査すること(同法96条1項・83条2項) (ホ) 職務の執行に際し抵抗を受けるときは、その抵抗を排除するために、裁判所の許可を得て、警察上の援助を求めること(同法96条1項・84条)。 (ヘ) 費用の前払および裁判所が定める報酬を受けること(同法96条1項・87条1項)。 (ト) 必要があるときは、その職務を行わせるために、裁判所の許可を得て、自己の責任で1人または数人の保全管理人代理を選任すること(同法95条)。 (6) 保全管理人が、債務者の財産に関して権限に基づいてした行為によって生じた請求権は、財団債権となります(同法148条4項)。《参照URL》 -
保全管理人の義務
(1) 保全管理人は、善良な管理者の注意をもって、その職務を行わなければならず(善管注意義務)、これを怠った場合には、利害関係人に対し、連帯して損害を賠償する義務を負います(同法96条1項・85条)。 (2) また、保全管理人は、就職の後ただちに破産財団に属する財産の管理に着手しなければなりません(同法96条1項・79条)。 (3) 任務が終了した場合においても、急迫の事情があるときは、保全管理人またはその承継人は、後任の保全管理人、破産管財人または破産申立人が財産を管理することができるに至るまで必要な処分をしなければなりません(同法96条1項・90条1項)。 (4) 任務が終了した場合には、保全管理人は遅滞なく裁判所に計算の報告をしなければなりません(同法94条)。 -
保全処分の濫用防止
まだ破産手続開始決定がなされていない段階で、安易な中止を認めることは破産手続きの濫用を招くおそれがあるので、一度その保全管理命令がなされれば、破産申立人は裁判所の許可がなければ破産申立を取り下げることができないこととされています(同法29条)。
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