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(2)手続開始前の保全措置

(ホ)保全管理命令

  • 破産手続での保全管理命令とはどういうものですか。どのような場合に発令されますか

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  • 保全管理命令
    (1) 債務者から財産の管理処分権を剥奪し、保全管理人に専属させることによって、債務者の財産が散逸するのを防止するため、裁判所は、破産申立があった場合、法人である債務者の財産の管理および処分が失当であるとき、その他その債務者の財産の確保のためにとくに必要があると認めるときは、利害関係人の申立または職権により、破産申立につき決定がなされるまでの間、債務者の財産に関し、保全管理人による管理を命ずる処分をすることができます(破産法91条1項)。
    (2) 債務者を法人に限ったのは、保全管理命令が必要となるような財産を個人が有している事例は極めてまれであり、また、開始決定前は、個人について、管理処分権の対象となるべき財産と自由財産とを峻別することが困難なためです。
    (3) 裁判所が保全管理命令を発する場合には、裁判所は1人または数人の保全管理人を選任しなければなりません(同条2項)。なお、法人も保全管理人になることができます(同法96条1項・74条2項)。
    (4) 裁判所は保全管理命令を変更し、または取り消すことができます(同法91条4項)。
    (5) 保全管理命令および保全管理命令の変更・取消しの決定に対しては、即時抗告をすることができますが、即時抗告には執行停止の効力はありません(同条5項および6項)。
  • 保全管理命令の効力
    (1) 破産申立人が保全管理命令発令後に破産財団に属する財産に関してした法律行為は、破産手続の関係においては、その効力を主張することができません(同法96条1項・47条1項)。
    (2) 一方、保全管理命令発令後に、その事実を知らないで破産申立人にした弁済は、破産手続の関係においても、その効力を主張することができます(同法96条1項・50条)。