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(1)手続の開始

(ト)破産事件の移送

  • 破産事件が移送される場合とはどのような場合ですか

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  • 破産事件の移送
    裁判所は、著しい損害または遅滞を避けるため必要があると認めるときは、職権で、破産事件(破産事件の債務者または破産者による免責許可の申立がある場合にあっては、破産事件および当該免責許可の申立にかかる事件)を次にかかげる地方裁判所のいずれかに移送することができます(破産法9条)。
    (1) 債務者の主たる営業所または事務所以外の営業所または事務所の所在地を管轄する地方裁判所
    (2) 債務者の住所または居所の所在地を管轄する地方裁判所
    (3) 債務者の財産の所在地を管轄する地方裁判所
    (4) 次の(イ)から(ハ)までのいずれかの地方裁判所
    (イ) 破産法5条3項から7項までに規定する地方裁判所(親子会社、連結会社、法人と代表者、連帯債務者等の管轄の特例により管轄が認められる地方裁判所)
    (ロ) 破産債権者の数が500人以上であるときは、原則的な管轄裁判所または補充的な管轄裁判所の所在地を管轄する高等裁判所の所在地を管轄する地方裁判所
    (ハ) 破産債権者が1000人以上であるときは、東京地方裁判所または大阪地方裁判所
    (5) 管轄の特例(破産法5条3項から9項)により管轄が認められた地方裁判所に破産事件が係属しているときは、原則的管轄または補充的管轄がある地方裁判所
  • 移送の要件
    移送の要件となる「損害」の判定に際しては、債務者および破産債権者その他の利害関係人全体にとっての損害が考慮されます。また、「遅滞」とは、現に係属している裁判所よりも移送先の裁判所で事件を取り扱う方が、破産債務者の財産の調査、破産債権の届出・調査、債権者集会・配当等の手続を迅速に進められることをいいます。そして「損害」の要件と「遅滞」の要件とを総合的に考慮して移送すべきかどうかが決定されます。
  • 移送の手続
    移送決定は裁判所の職権によって行われるものであり、債務者や利害関係人に申立権はありません。ただ、これらの者の申立は裁判所の職権発動を促す意味を有します